12/23/2014

どうでもいい小ネタ

睡眠確保は譲れないので、寄り引けトレードをメインにしている都合、朝一布団でトレードの為に起きるかどうかスマホでチェックをするわけです。大体、夏時間はAM 4:00頃、冬時間はAM 5:00頃。

そのついでに頭の体操として、^RUTの1~3ヶ月程度のATMボラを計算してみたり (朝から何やってんだか) 。もちろん簡便且つ、短い期間なので考慮する項目が少ないBrenner - Subrahmanyam Formulaで。


σ atm  C∨P atm 2 π S T    C∨P atm ・・・ Premium 
     S ・・・ Underlying Asset Price


これを変形して、自分の思うIVから大体のプレミアムも出せて結構便利です。イヤまてまて、一体自分の思うIVってなんやねん。と、いう事はさておき。



オプションからもうひとネタ。

下端のLeaps Put Longで放置している、Wisdomtree DXJが、、、



何コノ分配金?為替ヘッジ益?


そこまではどうでも良いお話だったのですが、、、



ストライク・プライスをイジられるなんて。。朝起きてのっけから、ポルナレフ状態だったりするww


12/18/2014

おいくらほど?

チョット古いネタ。これはお安いペナルティですねぇ。


105億円の利益はどこから? | 九条清隆 相場観と金融工学

105億円はどこから出てきたかといと、そうした「一見完全に日経平均に連動しているように見えるファンド」保有者が被っているわけです 。ばかげているのですが、保有者が損をしていることを認識していないことが最大の問題なのです。

賢明な方々は一顧だにしないようで、この不都合についてブログ等の発信はありませんね。上の九条氏の苦言と反対に、そういった損失もキチっとトレース (HFの片棒担いで自作自演) しているので、大満足な結果という事でしょう。

それでも、低コスト追及の結果で行き着いた金融商品利用という意味で、気になるのはその乖離を忌避する代わりに払うコスト、ハテそれは如何ほどかと。

見当ったリテールが参加可能な投信と、上場投信(ETF)で5兆ぐらいの資産。統計データから投信全体で150兆程度の総資産として、リテールの5倍で25兆を日経平均連動型と仮定してみましょう。

そして、うはうはしたアレイオンで105億、その他諸々が更に105億ゴチになったとして210億とすると、

Extra Cost = 210 250,000 = 0.084%
10,000円あたり8.4円?

例えば低廉なコストから、SBIでは人気No.2とされている、ニッセイ日経225インデックスファンドのコストが実質年0.3024%という事なので、同ファンドのホルダーではこの件で、通常払う年間コストの½以上を負担した計算になる気が。

ま、仮定の仮定で、本当はもっと多いか少ないかわかりません。どっちにしても、各人そこそこの額をHFやコバンザメに鴨ネギしたんでしょうね。そう考えると、今後資産残高が伸びるであろう伸びきったゴム的なJPX日経400は、もっと高頻度に臨時配給があるんじゃなかろうか。


12/09/2014

GDPよりNFP

実はプラスでした的な、選挙用のダマシはなかったようですね。トークのプロ予測とは裏腹にw



円安と選挙期待で株価は反応せず、N225が18,000間近だそうで。自分的にはGDPよりNFPなんですが、それはまぁいいとして、今はどうなのかと単純に気になった次第です。


株価水準の考え方 | 山崎元「ホンネの投資教室」

このコラムで以前に、「投資を考える上で最も役に立つ数式」として、一定の率(g)で成長が続く将来のキャッシュフロー(初期値はE)を、一定の割引率(r)で割引現在価値に引き直した合計値(P)を与える公式をご紹介したことがある。Pを株価、Eを今期の一株利益と思って見て頂きたい(図1)。

割引率は、金利(i)とリスク・プレミアム(p)に分解できるので、簡単な変形から、益利回り、成長率、金利の三つの数字を与えると、その時の株価が含意するリスク・プレミアムを求めることができる。益利回りは、PER(株価収益率)の逆数なので、成長率、金利、リスク・プレミアムとPERの関係を考える事もできる。

P = E r-g r = E P + g p = E P + g - i

東証一部のPERが前期基準で18.3、予想で17.65との事 (日本経済新聞より) で間とってPER = 18として益回り5.56% 、リスクフリーレートを長期金利とした場合、今日時点で0.435% 。パラメータとして不足する成長率 (g) をどう見るか。


推定リスクプレミアムは成長率次第、市場の考えはどの程度を見積もっているんでしょうか。

  • リスクプレミアムが7%であれば、必要な成長率は1.88%
  • リスクプレミアムが6%であれば、必要な成長率は0.88%
  • リスクプレミアムが5%であれば、必要な成長率は-0.12%
  • リスクプレミアムが4%であれば、必要な成長率は-1.12%

現在値が効率的値付けされた結果として、リスクプレミアムを4~6%と見るのが一般的で、真ん中の5%を要求していたとすれば、ややマイナス成長予測ということになるんでしょうか。

ここから円安方向が継続した状態で、東証一部全体でのEarningsの改善が期待出来ないヨコヨコだった場合として。現在の0.435%の金利から変動すると、5%のリスクプレミアムの要求を満たすために、

  • 金利0.8%でPER16.9倍となり、株価-6.2%
  • 金利1.2%でPER15.8倍となり、株価-12.1%
  • 金利1.6%でPER14.8倍となり、株価-17.8%
  • 金利2.0%でPER14倍となり、株価-22%
  • 金利2.4%でPER13.3倍となり、株価-26.1%

この先にリスクフリー金利 (ここではJGB10) が0.0% 、さらにマイナス化すれば話は別ですが、よっぽど新政権が新たに期待を持たせない限り、この見方で考えればダウンサイドに魅力がありそうな気が。

ただ、ETFの日銀買いがあるので、というか、日銀 = 債券 + 株のロング、GPIF = 株ロング、外人 = 適宜調整。この3つでほとんど決まっているようなもんなので、割高安の判断なんて考えるだけ無駄ですね。


11/17/2014

振り分けを見直さねば

GDP年率換算-1.6%、壮大な社会実験は最後を見る事無く終了なんでしょうかね。いや、ポジティブガンマには大変ありがたい話で。

日本GDP、年率1.6%減で景気後退 7-9月期 予想外のマイナス | WSJ
7―9月期GDP、予想外のマイナス成長:識者はこうみる | Reuters

市場の予想って、↑でコメ書いている方々がやってんでしょ?もし株の予想屋でそんだけ驚いたり意外感があったりしたら、曲げ師呼ばわりされる気がしなくもないんですが。。。


さて、
重い腰を上げて年調書類整理をしつつ、下準備をしていてフト。

自分の場合、Comprehensive taxationでのDRiPをサポートする意味も含め、γθのドツキ合いやボラの仕入・販売に注力しています。向こう一年は遣り繰りで通年ライン内に済みそうですが、その先は不味い水準に。勿論、事業が傾けば大丈夫ですが、それはそれで問題です....


振り返れば、運用はETFだよね。から始まり、マトモな商品がないコクナイに幻滅した2010。

選びたい放題にあらゆる物を組み込んだものの、なんもかんも商品を利用したらFeeばかり喰って市場リスクに近づき、それはアップサイド限定で、一斉に来るダウンサイドのプロテクションは皆無に。とくれば、小型株以外はブルーチップで良いのではないか?に、気付いた2011。

事業と考えた時に片側に賭けている問題、いわゆる手法分散の重要性に気づきCcw&Cspを経て、建て時のネガティブキャリーを許容したオプ利用の拡大で、少しづつデッドラインに躙り寄り、今。


と、いうわけで一応真剣に考えねば。簡単に思いつく事は、
  • 株式・ETFをマネックス化 (但し、買えないものもある)

それかいっそ株式投資を止めて、
  • US以外の市場でdb x-trackersなどを使ってキャピタル化 (出来高は....)
  • DODやWMWなどのETNで代替 (ERが....)


うーん悩ましい。何れにせよ大きく動かさなければなりません。そういえば、暫くNGだった口座開設も解除されたようで。。奇しくもそこから移動しなきゃと考えているんですけどね。


11/12/2014

VXTYN先物ローンチ

メール来ていたので覗いてみました。



何でもやる感じ、嫌いじゃないですね。

その根本になるインデックスの算定式は、

VXTYN=100 1 τ [2e rt i K put i *P i put K i put 2 + j K call j *P j caii K j call 2 - F K 0 -1 2 ]
だそうで。ふーん、見てみるもんですね。




今あって面白いのはJGBだったりするが.....


11/10/2014

考えたらアタリマエ

3日にHalyard Healthが入庫され、端数はどうなるのかよくわかっていませんでしたが、KMB買付来の2011年から同様に再投資している形で反映していました。まぁ、お題の通りで。



今後どうなるのか、出来高伴う荒れた船出っぽい振る舞いが続いていますが、持ち分もしれていますし暫く保有してみるつもりです。 そういえばS&P Mid 400指数にも組み入れられたみたいですね。 (比率はかなり下位)

---------

ログインついでに漸くW-8BEN処理したけど、サインしてスキャナでpdfに戻してアカウント画面からアップロードで完了と超簡便になっていますね。今の時代って事で、コレマタお題の通りですが。


11/06/2014

朝星の5は何の5


MorningstarのスターでホールドしているVBRが。



バリュー株反転攻勢元年になるのか?それより気になる事は、星は短期で相対的に良く見た時に多くもらえたりするんでしょうかね。


まぁ、都合の悪い長期で見れば惨澹たる有様でアリマス。DRiP付きで考慮するともう少し差が縮まると思いますが。そういえばVTVがGJされたぐらいなんで、じきVBRもGJされたりして。遅行ジャパンは兎も角、Vanguardにはグローバル・スモール・バリュー連動で商品を作って欲しいもんです (ラッセル以外で)


11/01/2014

毒食らわば皿まで


マネタイゼーションですが何か?こっちはGPIFと結託してお膳立てまでしてんねん。どーでもえぇからさっさと消費税を上げてんか。そんな感じですかね。芝居じみたアレなんだったのという事はまぁ良いとして。


年金運用、国内株を倍に 最大34%、損失の恐れも 厚労省認可 (産経ニュース)

厚生労働省は31日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の投資配分を定める資産構成割合(基本ポートフォリオ)見直しに関し、国内株式を現在の12%から倍増の25%に引き上げることを認可した。上下9%の変動を許容するため、最大では34%になる。GPIFは厚生年金と国民年金の資産約127兆円を市場運用しており、これまでより20兆円程度、国内株式に投資することが可能となる。

新たな資産構成は、国内債券35%(許容範囲上下10%)、国内株式25%(同9%)、外国株式25%(同8%)、外国債券15%(同4%)。外国株も増やしたため、債券と株式の割合が半々となる。

今までと変わらない需給と為替のセットとはいえ、更なる高ボラ環境が期待出来て、金融相場の熱湯 経由 予定通りのアイス・バケツ・チャレンジ (ゼロ成長下インフレ率上昇) 、そして締めはバケツリレー。そんな一幕がひょっとすると見れるかもしれませんね。

そうなるまでどう踊るか。コレ、なかなか思案のしどころです。


10/22/2014

意外な傾向

このデータだけ見れば、金融 + 金融サービスも悪くない.......
(データはUS dividend championsより)

[ 連続増配のセクターと年数クロス集計 ]
それはタブン罠で絶対数が違うんだと思います。思っただけで確認していません。

というのか、年数加重 (に、ペイアウトレシオでの加減等ルールつき) で500銘柄以上を組み込んだ結構面白い商品作れる気がするんですが、ダメかな?


10/08/2014

シンボルはHYH (Halyard Health)

キンバリー・クラークのサイトにスピンオフ情報。あまりウロウロweb見ていなかったので気付くのが遅いw

Kimberly-Clark Announces Details for Completion of Kimberly-Clark Health Care Spin-Off

Kimberly-Clark shareholders will receive one share of Halyard Health common stock for every eight shares of Kimberly-Clark common stock held as of the close of trading on Oct. 23, 2014, the record date for the spin-off. Kimberly-Clark shareholders will receive cash in lieu of any fractional shares. The spin-off is expected to be effective as of the end of the day on Oct. 31, 2014, the distribution date for the spin-off, with 100 percent of the shares of Halyard Health distributed to Kimberly-Clark shareholders.

投資歴短いんでスピンオフは初めての経験です。

(Halyard Health)


9/16/2014

休日後雑感

やっと休みらしい休みをとって回復。


短期運用は、本業の忙しさからポジションの縮小を兼ねてメインの指数 (RUT) をお休みし、ETF (IWM) を使ってタイム・スプレッドやダイアゴナル・スプレッドをメインにボチボチと構築しています。

昨日はついでに、今後LDSでポジションを組むにあたって、少し理解を深めておこうと色々調べていました。

例えばLDSのプットの場合、満期まで9ヶ月以上あるプットを買って、満期に近いプットを売る。金ETFのGLDを対象として今ですと、2016年1月15日満期のプットを買って来月10月満期のプットを売る。普通に考えれば、買いポジの時間減衰 + 価格の上昇 (に伴うIVの低下) によるプレミアムの剥がれが敵になる。

プットなら上がりにくい、コールであれば下がりにくい対象を探して仕掛ける。ただ、それが判るのであれば現物で勝てるのでオプションを使う意味がありませんが、理想を言えばそういう事。

と、これぐらいで始めようとすると落とし穴があります。短期で気にしない金利を忘れています。例の金ETF (GLD) のATMで考えてみます。コモディティは配当がないのでPA=Pとして出してみると、

残存日数現値行使価格IV金利プレミアム
487118.6411816.53%0.59%8.203
0.75%8.076
1.00%7.881
1.25%7.688
1.50%7.499
1.75%7.314
2.00%7.132
2.25%6.953
2.50%6.777

金利が1% (+0.41%) になる = ①原資産が119.39に騰がる or ②IVが15.93%に下がる or ③38日残存日数が短縮される、それぐらいのインパクト。①~③はその他の値が不動としてのいい加減な前提ながらその影響は結構ですね、オプションに限らずで当たり前の事なんですが。

LDSを仕込む際、また一つ複雑な相場観を持つ必要があるわけですが、今後金利上昇を追い風として使うつもりであればコール側で構築する方がよさげ。逆に金利ヨコヨコ予測やヘッジ可能であればプットで組成しても問題ないのですが、順当に上がるに乗っかる方が楽な気がしますねぇ。

特に落としどころがあるわけではないのでここら辺で。


話変わって、人様の運用でもう一ネタ。

いまさら周回遅れで話題?に追いつく感じですが、、、< インデックス億り人名乗り

以前、自分も「普通やん」と書きました。額では無く率で見ると、という話です。
氏のトータルリターンと日数から、年率平均リターン (T√TR-1) = 2.81%から、期待値4%ちょいの組合せを毎月定額積立し、その通りスンナリ出る事もないだろうで5%後半の期待値ベースで運用していた感じでしょうか。ただ、こちらのサイトでは、年率平均リターンを3.5% (厳密には3.1%) と仰っているので、ところ変われば単利で評価するものなのかもしれません。


さて、その名乗り氏のCM欄から、氏は世帯所得上位で且つ倹約家。


厚生労働省 II 各種世帯の所得等の状況より


1%erならぬ3%erが、蓄財によって出来上がった資産額を「インデックスで~」と特定の手法が有効でその結果によって獲得したような、主と従をすり替えたタイトルで書いたもんだから。そこにジェラも混ざりつつ、「ムラの常識は世間の非常識」という縮図が小さな世界で繰り広げられていて非常に面白い。たぶん氏はシンパへの普通の報告のつもりだったんでしょうけど。まぁ異教徒から見れば変です。

こういうのは今みたいな強気相場じゃなくて、Ragnarøkに記事がアップされたりすると反応は随分違うんでしょうね。辛いのは平均買いである以上、とっても騰がっている時しかこういうネタにならないのです。

あとコメントでリスクは、長期 < 短期と思われているようで驚き。最後の方でパシっと指摘が入っていますが、SEを経典が恣意的に使ったせいか、それが未だに信仰の柱になっているとは........


9/01/2014

休場日の思案

オプションを使う自分にはとても興味深い記事です。
BPのプットオプションが期限日前に権利行使される | マッタリ バリュー投資とカバード・コール

プット早期行使のタイミングは配当落ち直ぐ (下の青丸時点) に行われると考えていたのですが、今回の事例はちょっと違うみたいです。



満期が近くディープインザマネーであればデルタ (原資産が1動いた時にどれだけオプションの値が動くかを表す指標) が1に近く、現物のショート・ポジション + 僅かにオプションらしさが残っている状態。

そんなプット買い持ちポジションで行使を考える場合、権利行使で得るキャッシュとそれで稼ぐ満期時までの金利収益 > プレミアムかどうか、(X-S)erT > Premium であればと。

超ざっくりですが、Open時の(X-S)erT = 4.52、プレミアムは = 4.71。当然こんな短期で金利も何もなわけで、普通は有利になることもない。じゃあいったい何でですのん?と考えてみたところ、一つの妄想浮上。

(続きはお暇な方だけどうぞ)


8/16/2014

結局、基本に忠実なだけでは?

JPX日経400って、株主ATM指数上位のエクセレント企業のケツ蹴り上げるのと、それを理由に無理やりGPIF (と追随する年金) に買わす為のクオリティ指数モドキと思っているんですが (違う?)

と、丁度いいところに、


第227回 スマートベータをどう考えるか | 山崎元「ホンネの投資教室」

尚、JPX日経400は、銘柄選定基準やウェイト付けの考え方はあるが、最終的には人間が判断を行っているので、他のスマートベータ運用とは些か性質が異なる。最終的に人間が判断する事自体が悪いとはいえないが、完全にルールが明確な運用とは区別しておきたい。


判断が定量的でないって、何なのこの指数?
組入れ希望者はUnder the tableが出来たりするんでしょうか? (だったらAmadaが既にやっているかwww


インデックス運用派の人々は、現状のスマートベータ商品であれば、そう気にする必要は無いと思う。例えば、TOPIX連動のファンドを、JPX日経400連動に切り替える意味はない。しばらくは、高見の見物をしていていいと思う。


氏の事なのでこういう締めになるのは当然として、だから東証一部上場株のみ連動が現状最良って淋しいですねぇ。。知恵要らずのトータルストック物すらない、ガンホーとかミクシィみたいな時価総額大きいのに1本のファンドでBET出来ない先進国って、、全市場154位と205位を無視するのは買い上げられた順にホールドする事を是とするにはアレじゃないかと思う。

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冗談はこれぐらいに、スマートベータが変な呼び名という事は置いといて、たった20年でどうだったか、MSCIファクター指数でのレポから中々面白い結果を見る事が出来ます。
(下図出典:スマートベータは年金運用の救世主か - ニッセイ基礎研究所)


超過なり安定を狙うにはバリュー寄せがメイン、クオリティが唯一グロース。肝心のリスクとリターンは、


図表4の順位だけ見れば、何でもカチ騰げ大相場でTopixのパフォーマンスが良く映りそうですが、年率を考慮するとケタ外れに悪かった運用対象です。同レポP.3、20年間での累積収益率グラフで一目瞭然ですが、何を買ってもTopixのみ長期運用対象から除外すれば良かった事に。

逆に考えると、どうしようもないくらいの相場が続き、今回の様な官製相場が来た場合はTopixにぶち込む事が最良です。ただ、そういった時は、Topixの重い動きより軽快な日経平均の方が効果高いので、先物とMarried putが資金効率からもよさげ。

先物嫌いは、平時とグダグダ相場は高配当ETF・1577でコア運用しつつ大相場が来れば、Topix ETFで短期サテライト、あとは、通勤時の吊り革広告と相談しながらサテライトをExitすれば、数少ない稲妻チャンスの (悪くても) おこぼれにあずかれそうです。

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戻って、上の結果では高配当が異常に良い。レポでは、


この理由は次のように考えられる。高配当利回り指数は組入銘柄を選定する際に収益性や財務体質も考慮する。また、配当性向が極端に高い“背伸び配当銘柄”を除外している。このため、指数はいわゆる優良企業を多く含むと考えられる。しかも、配当利回りが高いということは、株価が実力よりも低く評価された“真の割安株”である可能性が高い。このため過小評価された株価が修正される過程でキャピタルリターンも高くなったと考えられる。


思うに、基本に忠実な選定で分散してじっとしていればいいって話ですよね。ユニーク・リスクの影響をある程度下げる数を持てれば個別でも同じでしょう。

機関と違って個人は、例えばETF・1577の様に売買インパクトを考慮した制限を設定する必要がないので、銘柄選択自由度も比較にならないぐらいあります。そう考えると弱小個人はかなり優位ではなかろうかと。

これ言うまでも無く、資金と時間があり、市場平均との乖離をいちいち気にしない前提ですが。 (気にすると、世の中と同じ罠に嵌ってクソ株JCがオチ)


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8/03/2014

Pray towards the OCC

いつもながら株の話は特にないので、オプションの事でも。

配当 (分配) のあるアメリカンタイプのオプションで難儀な問題に、アーリーエクササイズ (早期権利行使) があります。売りも買いも同様です。

その事について、手持ち本でも触れてあります。



この本は、原資産を中心に据えたオプション、カバード・コール、キャッシュ・セキュアード・プットなどで必要ありませんが、一見の価値はあると思います。自分は、少しつっこんで知りたいと思って買って以来、ことあるごとに開けている、実務と理論のバランスがとれた良書です。(ジョンハル本より素人向き)

その中で、


 OCCはマーケットメイカーにのみ、取引日中にひとつのオプションに対してロングポジションとショートポジションをとることを許可しています。例えば、配当落ちの前日に100個コールを買い、同じコールを100個売れば、正味のポジションはゼロです。したがって通常であれば行使もできませんし、割り当てられることもありません。

 ところがマーケットメイカーであれば、取引終了後に買った100個を行使して株に換え、そして100個のコールのショートポジションを取るということが可能なのです。マーケットメイカーは、これを利用して配当落ちの前日にマーケットメイカー同士で大量のコールの売買を執行して、オープンインタレストの大部分を独占することができます。

 こうして、買った分を行使して株に換え、うまくいけば売った分のいくつかが割り当てられずに残り、配当をかすめ取ることができるというわけです。

~ 略 ~

 1)通常、コールを行使し忘れるのは個人投資家です。配当スプレッドは言わば、プロがその立場を利用して本来保護されるべき個人投資家のミスに付けこんで利益を上げる取引だと言えます。

 2)バイライトのポジション(株のロングとコールのショート)を取っている人にとっては、マーケットメイカーが配当スプレッドを実行することでコールが割り当てられる確率が高まります。  つまり、本来は配当分の収益をあげられたかもしれないのに、マーケットメイカーが大量の配当スプレッドを実行してオープンインタレストを独占することで、その収益機会がぶんどられてしまうわけです。

~ 略 ~


狡い気もしますが、MMとして普段努力しているんだからそれぐらいさせてやるよ、と言う事でしょうか。低ボラ環境下であっても気楽なタダメシとはいかないワケですし。


引用箇所のコラムがweb上で読めるのでついでにご紹介。
【最終回】個人投資家のミスにつけ込むことへの批判と メリルリンチの失敗 | ダイヤモンド社書籍オンライン


ま、配当 (分配) 絡みの時は、行使忘れの買い方は兎も角、ITMの売りっぱな個人も準備万端でフリーランチかもしれないとgfgf言ってる機関も平等で、ミンナ揃って聖地 (OCC) に向かって跪きお祈りする以外に手がないという事ですな。


*OCC = Options Clearing Corporation


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7/11/2014

孫の手を欲する

またまた拡充されていますね。

生活必需品セクターファンド XLP がオススメ(KXIとの比較)


あるとないとで環境に雲泥の差は確かにあるでしょう。だがしかし、

XLPだけでは商品運用の華である (加重の方法がとってもアレなのは兎も角、盲目的に) 銘柄分散がぁ.....

不足のお手当てとしてPowerShares PSCC (Cons Staples Small-Cap , ER 0.29% 20銘柄) が買えてもVDCの6割の銘柄数でしかない。そしてPSCCを買う手段はコクナイネット証券にはない。

[ VDC vs XLP ] [ VTI vs SPY ]

比較に市場平均を並べてみましたが、概ねMid以下の作用がその差になっている模様。

そこからも、リテール相手でやるべき事はVDCを買える環境、否、Vanguardの全ETFを店の棚に揃える事でしょう。もっと欲を言えば根本にあるMutual fundがスプレッドを考慮すれば一番いいわけですが。

1万ドル単位で買う人も多いだろうし、Investor SharesのみならずAdmiral Sharesの両方で。そんな世界になれば、現状のままであれば和製パッシブ・ファンドは必要なくなりますから、そんな夢物語があったとしても既得権者のチカラで霧散する事請け合い。


-------

戻ってカイガイETFの話。

Vanguardでは不便で、機関が好むSPDRセクターETFが最良だろう使い方はCsp&Ccです。S&P500 (SPY) やRussell2000 (IWM) ほどでは無いにせよ、特に金融 (XLF) やエネルギー (XLE) の出合いはまずまずあります。

それを上手く利用し、バックテストか閃き予想か、はたまた罫線屋さんとCWI信者の様なチャート分析なのかは各々として、カバード・オプションが出来れば、良いと思うセクターを自分で選びつつ、超過収益を期待したり、外れたとしても多くの期間でリスク / リターンを改善出来ると。

何もかもタラレバですけどね。


7/06/2014

弛んだ褌

こんな環境でVIX拾っている阿呆とは、、、、はい、私の事ですww


(赤 = 主だった外的刺激、水色 = Average、緑 = Median、薄緑 = Mode)

先月からボチボチと始めています。屑玉扱いで事無きで良し、有事でも良し程度の作用力を期待しているので、これで収益悪化しないよう、金や債券のクレジット・スプレッドでコスト調達しつつ暫く組入予定。今の低位安定も中東問題次第では、一時かもしれませんが平均値まで期待出来そうな気がしていますがどうでしょうね。


折角きっかけが出来たので、データを集めて色々調べてみると中々面白い指数です。今年下期はVIX使いになるべく時間を割いていこうと思います。


6/24/2014

24時間戦えますか?

今月は疑問符月間ww

CBOE Futures Exchange Set For June 22 Launch Of 24-Hour VIX Futures Trading

既にな話みたいですが、今朝気付く鈍感さ。

世の中はめまぐるしく変化しているんですね。ふと気が付くと、WisdomTreeのDFE (WisdomTree Europe SmallCap Dividend Fund) も日本で買えたりもしてますし。


6/18/2014

先回り出来るか?

投機家をはじめ、投資家にとっても一切タメにならない当ブログ、おかげさまでアクセスの節目を越えました。何となく続けていく所存ですので、今後とも宜しくお願い致します。


では早速、
山崎元「ニュースの深層」 | 「国内株式22%」なら日経平均2万円も。GPIF運用見直し後の株価.....

とっくにお詰になってる巨象が何なされようがお好きにすればぁ?な話です。受取世代を無視すれば、いっそ解体し支払額比例で払い戻して、差損の場合は損益通算の長期適用特例でも作れば、皆自己責任でハッピーではなかろうかと。払い損も今なら先送りよりマシでしょう。

個人的な感想はいいとして、山崎氏は括りで、

株式の価値が改善するような変化が十分伴わない限り、需給による株価上昇は一時のものだ。安倍政権や、消費税率引き上げを実現したい官僚集団にはそれで十分かも知れないが、投資家は、GPIF効果による株価上昇を信用してはならない。

「GPIF効果があれば、利食い売りの足しに使え!」というのが、筆者から一般投資家向けのアドバイスである。

利食いですかぁ。と、最大機関が行う正しい運用のベンチマークは、国内株はTopixで外国株はMSCI Kokusaiと思うので、適正な先回りが収益の肝になりそうです。ついで、レポから、ベンチマーク通りに運用していると仮定すると増額前の現在、



表は、運用額 (内外株割り当て合計) の概ね50%を占める銘柄です。178銘柄で50%のウェイト。えーと、全銘柄で約3000ですよね?これ、巷で喧伝されている良く分散された正しいポートフォリオでしょうか。セクターは分散されていますが、株券印刷業なんかも含まれているし微妙じゃなかろうか。。。


本題に戻れば、中身が微妙でも何でもいいんです。買いの主体が一頃活躍した日銀のプット・ライティングから官製無闇相場に変わっても、ネ動きの主体は変わらずガイジンさん。と来れば、我々がやる事は自ずと見えてくるってもんです。


5/29/2014

2%の半分は2年縮まる

1年程前にどこかで書かれてあった内容の一年後。

相当うろ覚えですが、日銀の目標2%インフレを2年で云々。。。に対して、「いやそら無理やで、レートみたらマーケットは8年後で1%インフレ程度しか織り込んでへんしな」そんな感じ。

只でさえヘシ曲がった円債市場がモノサシとして正しくあるのか不明ですが、日銀の見通しと皆の予想は違うよ、という事だったかと。

そして現在、



黒田サン仰せの通りであれば、n年後の1年債がそれを表してもおかしくない筈。

普通のプラス金利下で、1年前は8年後期待インフレ率1%と記憶にあり。上表に誤りがなければ今は、2年前倒しの6年後に1%越え。来年みると4年後、再来年は2年後、明明後年は........まぁ、当面2%どころか1%の期待もないという事で。

何言ってんの?実質は負の領域で行くよ。と言われれば、そーでっかーとしか言えない話ですけどね。


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5/25/2014

愚者もたまには本を読む

普段立ち読み (買うほどの内容か確認→買わない) でお世話になっているので、勝手に恩を感じてその時が来ればネットではなく実店舗を利用。



書評は他に譲るとして、インベスターのオプション利用というのは数多あるデリバティブがメインの書籍でも珍しいと思います。

自分の場合オプションを使うというところは同じでも、「柔軟なノイズトレード」が現状の着地点。そんな投機思考でも視野狭窄にならないように、日頃から自分と違うタイプのブログをフォローしてインプットを心がけていますが、本書も同様。同じ物を異なる角度から理解させてくれる良書です。


余談。
本屋に行くといつもマネー雑誌の半端ナイ嵌め込み感に驚くんですが、ああいった物に載って「**に掲載されました」って見かけると、蛇心仏口とかそのヘビのサイズは如何ほど?とか思い浮かんだり、ゲスい自分でもそんな事書かへんで、と慄いたり。まぁ、毎度毎度の事ですけどね。


5/08/2014

10%

対象企業が当面大丈夫として、その株券に魅力があるのか買う (またはホールドの) 価値が今あるのかどうかを様々な指標から判断をするわけですが、そのひとつRate of Returnをガサツに纏めると、

[RoR-1]  Income Before Tax Market Capitalization > CB Weighted Average Interest Rate

[RoR-2]  Income After Tax Market Capitalization > Tax Free Municipal Bond

符号が逆 (<) になるんなら、擬似債券としての株券より債券買った方が良いという事に。


ADRを含めてそれが妥当かは兎も角、CB Wtd Avg = 4.64%、 Tax Free Municipal Bond (10yr A Rate) = 3.1%として、保有分を見てみます。(以下データは若干古いかもしれません)


①RoR-1が10%を越えるとExcellentとか。JNJがやや厳しめで、石油メジャーと金融の値がいいですね。


ついでに思いついたアメ株やADRは、

予想通りFBやNFLXの様なホットストックが擬似債券にはならないと。セオリーの生みの親であるバフェット (BRK) と保有銘柄の多くがそれなりの値は当然か。


も一つついでに思いついた日本株は、

独裁 カリスマ性と勢いがウリのファストリ・ファナック・Nidecあたりのアグレッシブ・グロースの値が低い事、その反対にJTや7&i は想像通りで小松は意外。

毎度書いておきながら特に結論も無いですが、Rate of Return はここまでにして。



10%ならば良いよね繋がりで少し。YoC (Yield on Cost)は本来配当増加を見込んで算出するとの事ですが、そこの予想をひとまず脇に置いておくと、

[YoC]  Past 12 Mo Income Principal Amount ≧ 10% となりたいワケで。


例として自分のポートフォリオがどうなのかというと、

[Yield on Cost]

銘柄  YoC
1.アルトリア・グループ (MO) 8.00%
2.ロリラード (LO) 6.77%
3.WisdomTree Intl. SM-Div (DLS) 5.64%
4.キンバリー・クラーク (KMB) 5.29%
19.エクソン・モービル (XOM) 3.29%
20.ウェルズ・ファーゴ (WFC) 3.07%
21.Vanguard US SM-Value (VBR) 2.95%


現在アナウンスされている値と、ETF商品を対象とするのは如何なものかと思いながら過去履歴より算出しています。結果トータル (PEP増配など近々の分を考慮前) で4.59%、ETF抜きで4.67%でした。10%に辿り着くのはまだまだ先ですね。


ついでに使えそうなサイト: Dividend Ladder.com | Dividend Calculator


4/26/2014

エマージングマーケットをロングタームロングプットでショートポジなスタンス

月初に怪しい相場観から、EEM (iShares MSCI Emerging Markets ETF) をLEAPS (Long-term Equity AnticiPation Securities) OptionのDeep In the MoneyなPutをHoldしているわけですが。


無意味な言葉を簡単にすると、EEMの空売り効果です。

  • EEM Jan.15 2016 Put 55 Long @15.20

年内に1枚あたり5㌦ (500㌦) 程度は期待していますがサテ?



ついでの話で、

そのEEMですが、現時点 (残存日数 630日)は本源的価値が14.16㌦、時間価値が1.49㌦になります。 

満期の2016年1月15日まで、値が動かず、金利と配当利回りも変わらず、ボラティリティも変わらない (現実には無い) 時に、時間価値の減衰は、

プレミアムのほとんどが本源的価値なので、アンフェイバーに行かない限りは使い道がありそうです。


では、ATMはどうか。ストライクプライスが40㌦のプットをロングした場合 (条件は上と同じで)

本来4.8㌦程度のプレミアムですが、スタート値の見た目を揃える為3.27倍しています。当然、満期時は本源的価値を有していないのでゼロとなります。

残存630日で建てたプレミアムが半値になるまで420日掛かり、そこから満期に近づくに従い、オプション買い方にとって時間の向かい風が徐々にキツくなり、30日を切るとそれがより顕著に。

裏返すとオプション売り方は、長くても2ヶ月程度までの限月物をトレードすると一番恩恵 (時間の追い風) が受けれるワケですな。


4/16/2014

小さきもの (それでいてホットでないもの)

駆け出しの頃に読んだ (主に株式にまつわる) 本からの理解で、
  1. 分散する
  2. 市場平均は偏っており、運用に使う場合はあくまで一部で
  3. 長期では小型株で且つ、割安株が良い
そこから、3. を一応考慮した商品を意識して組み入れているわけです。保有分からDGS (新興国) を追い出した事もあり、徐々にウェイトは下がっていますが。


長期で良いと言っても、長期とはどの程度なのか。100年?

当方は先の書籍達の中で、Robert Haugen R.I.P. (1942-2013)  が書いていた10年の倍で20年と都合良く解釈しています。それに加えて以下のデータから10年ではグロースに負け。

[2004-2014][2005-2014]

[2006-2014][2007-2014]

[2008-2014][2009-2014]

[2010-2014][2011-2014]

[2012-2014][2013-2014]

ここのところ成長期待の高いヘルスケア (バイオ) が多めのVBKがマズイ方向に行っているので、バリュー株のリスク / リターンが良く見えていますが、この先10年でVBRがグロースを圧倒する程の差を生むのか?

一度しかない運用期間で、ダイヤモンド・ヘッドに辿り着くかは五分五分でしょう。



少し角度を変えて、株式投資の事。

自分のポートフォリオに占める銘柄は、Mega ~ Largeの時価総額に固めています。それはそれで考えがあってこうなっていますが、1つ2つMid以下の銘柄もスパイスに良いのでは?と。

アノマリーの利用という意味では、いわずとも時価総額が小さい = Small Firm Effect、アナリスト調査等注目されにくい = Neglected Firm Effectは半自動的に達成しています。

そこから狙うところ、、相対的3低レシオとバリュエーションが良く、株主に継続してキャッシュを見せる事が出来て(有配 + 増配意欲)、更には業界で楔が効いてそうな企業。そして、も一つわがまま言うと、何やっているかわかりやすいと尚良し。


そんな条件を全て網羅しているとは言えませんが、最も気になる企業。
Textainer Group Holdings (NYSE : TGH)です。



まぁ、バリュー株らしい内容。詳らかにしてもしょうがないので、気になっているって事で。



ちなみに、どのような商品が銘柄を組み込んでいるのか、馴染みのある物だけ取り上げてみると、
  • PowerShares International Dividend Achievers Portfolio
  • Vanguard Small Cap
  • Vanguard Total Stock Market
  • DFA US Small Cap I
  • Vanguard Small Cap Value
  • PowerShares KBW High Dividend Yield Financial Portfolio
  • iShares Russell 2000 Value
スモール系に入っているのは当然として、PowerSharesは意外。

先ず、PIDでは上から4番目のウェイトです (ただ上位3つはLPだったり)
もう一つのKBWDは、Financial Services 54.64% , REIT 43.08% , Industrials 2.28% ← TGH と、意外より不思議。



ついでに、視覚で大きさなど。

ナンカこういった企業を見ると、探し物をしているみたいで楽しいっちゃ楽しい。


4/14/2014

手札あれこれ

退屈しのぎのおアソビです。

金融派生商品を使った運用で、その目的がトレースなマニアを除く普通の資産運用は、市場平均や代表的指数と比べて同じリターンを得るなら、リスクが低い方が良い。同じリスクの可能性があるなら、その逆。

ポジションや手法の選択が自由な個人で、出来るだけ合理性のある運用。そのひとつにオプションの利用があり、時間コストも含めた場合の有力候補はLDSでしょう。否、だと思います。

LDS = Leaps Diagonal Spread
簡単に、満期日・行使価格の違う銘柄の組み合わせで、オプション買いは9ヶ月以上先の満期日でDeepITMを使い、期近のATM~OTMを売る。



ここで一つ、机上のLDS運用をしてみます。

  • 期限は、来年1月4日までの300日運用 (逆算で3月10日運用開始)
  • 原資産はラッセル2000インデックス連動商品 (IWM)
  • 持っている相場観として、期限の300日後にIWMの価額が2.77%上昇している
  • フィーなどは除外

こんな感じで仮定、下図はイメージ。
何でこの%かというと、分配除いても経済成長率と同等の上昇は期待出来るでしょうとのいい加減な設定で、特に根拠も何もありません。

上表、日付の下に記載のIVは現状に近い値としています。出口期限のIVを低く設定していますが、現状ATMに近い値で。
IV = Implied Volatility
現実のオプション市場でついたオプション価格から逆算されたボラティリティをインプライド・ボラティリティという。
要するに、設定は概ね現実に近い、ありえそうな値を用いつつ、下の比較用に都合よく収斂させた結果がこうだっただけともいいます。




ベンチマークはIWM1枚(100口) を300日間買い持ち。

オプションの条件は、

  • 2年弱先の2016年1月15日満期、ストライクプライス94㌦、ディープインザマネーのコール買い
  • 期近オプションのプレミアムが1㌦のコール売り⇒失効⇒売建を毎月繰り返す
  • オプションのプレミアムは、開始時IV23%、終了時18%とし2項ツリー(300項)で算出
  • パラメータとして、日数は365日計算、金利は現状の米国2年債、分配は1.25%
  • 300日後にオプション買いを転売


【ケース1】
バイ・アンド・ホールド1枚に対しLDSを1セットで、思惑通りの結果 (価額上昇2.77%) だった場合。

売却時122.28㌦、IV18%とする事で、オプション買いが買値で売れる様になってあるので、LDSの儲けはコール売りのみです。分配は面倒なので1.5㌦としました。

晒した額でみても、悪くないですね。 

それならば、同じ金額を拠出したらボロ儲けやん?と鼻の下を伸ばしてみると、


【ケース2】
バイ・アンド・ホールド1枚分11,899㌦に近い金額までLDSのセット数を増やし、思惑通りの結果 (価額上昇2.77%) だった場合。
コレを見ると、ボラティリティが高いインデックス連動商品で玄孫の代までバイ・アンド・ドリップ貫徹し、複利の魔法で儲けると確信している神を除けば、短期での利益確定に一考の余地はある気がします。 




なんて、都合良く相場観通りに行く事はないので悪いケースも並べます。


【ケース3】
バイ・アンド・ホールド1枚に対しLDSを1セットで、思惑通りに行かず結果、オプション買いの94㌦まで下落した場合。
投下資本率でみるか、同じリスク対象としてみるかで変わりますが、悪くないと思いますね。 


【ケース4】
バイ・アンド・ホールド1枚分11,899㌦に近い金額までLDSのセット数を増やし、思惑通りに行かず結果、オプション買いの94㌦まで下落した場合。
 
【ケース2】で相場観を当てた場合、【ケース4】で大きく外した場合を見比べてみると、リスク選好度合いによっては選択可能な範囲に思えます。



では、相場観が大外れし300日後94㌦になったとして、バイ・アンド・ホールドと同額の損失を許容する場合はどの程度になるのか?

答えはLDS2セットです(絵は無し)


そこから300日後の来年1月4日時点で、IWMの価額が122.28㌦ ~ 94㌦の範囲において、

  1. B&Hより負け額を減らして、B&Hより少し儲けたければ、LDS1セット
  2. B&Hより負け額が同等、B&Hより儲けたければ、LDS2セット
  3. B&Hより負け額が最悪倍上回るが、B&Hよりそれに見合う分儲けたければ、LDS4セット

マイナス域に入ってしまえば、B&Hよりマシなダケで儲かっているとは言い難いですがww
ついで、余剰キャッシュは、安全性の高い短期債券等に置けば、更にリスク / リターンが良くなるハズ。


その損益を一覧にすると、



グラフは机上なので、毎回コール売りで必ず1㌦のプレミアムを獲れるのか?といったマイナス要素、予想変動率であるIVがどっちになっているか?といったプラスマイナスの要素があります。損益の傾きが1であるIWM-B&Hは変わりません。

無理矢理まとめると、バイ・アンド・ホールドが運用の最適解とするならば、一部だけでもオプションを利用し採りたいリスクの範囲を自分で決めつつ、相対的な超過収益の可能性を高めるのもいい気がします。

ただ、マージン・アカウントが生理的に嫌な人もいるので、そういった人はカバード・コール ⇔ キャッシュ・セキュアード・プットの往復が最適になるでしょうね。