8/16/2014

結局、基本に忠実なだけでは?

JPX日経400って、株主ATM指数上位のエクセレント企業のケツ蹴り上げるのと、それを理由に無理やりGPIF (と追随する年金) に買わす為のクオリティ指数モドキと思っているんですが (違う?)

と、丁度いいところに、


第227回 スマートベータをどう考えるか | 山崎元「ホンネの投資教室」

尚、JPX日経400は、銘柄選定基準やウェイト付けの考え方はあるが、最終的には人間が判断を行っているので、他のスマートベータ運用とは些か性質が異なる。最終的に人間が判断する事自体が悪いとはいえないが、完全にルールが明確な運用とは区別しておきたい。


判断が定量的でないって、何なのこの指数?
組入れ希望者はUnder the tableが出来たりするんでしょうか? (だったらAmadaが既にやっているかwww


インデックス運用派の人々は、現状のスマートベータ商品であれば、そう気にする必要は無いと思う。例えば、TOPIX連動のファンドを、JPX日経400連動に切り替える意味はない。しばらくは、高見の見物をしていていいと思う。


氏の事なのでこういう締めになるのは当然として、だから東証一部上場株のみ連動が現状最良って淋しいですねぇ。。知恵要らずのトータルストック物すらない、ガンホーとかミクシィみたいな時価総額大きいのに1本のファンドでBET出来ない先進国って、、全市場154位と205位を無視するのは買い上げられた順にホールドする事を是とするにはアレじゃないかと思う。

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冗談はこれぐらいに、スマートベータが変な呼び名という事は置いといて、たった20年でどうだったか、MSCIファクター指数でのレポから中々面白い結果を見る事が出来ます。
(下図出典:スマートベータは年金運用の救世主か - ニッセイ基礎研究所)


超過なり安定を狙うにはバリュー寄せがメイン、クオリティが唯一グロース。肝心のリスクとリターンは、


図表4の順位だけ見れば、何でもカチ騰げ大相場でTopixのパフォーマンスが良く映りそうですが、年率を考慮するとケタ外れに悪かった運用対象です。同レポP.3、20年間での累積収益率グラフで一目瞭然ですが、何を買ってもTopixのみ長期運用対象から除外すれば良かった事に。

逆に考えると、どうしようもないくらいの相場が続き、今回の様な官製相場が来た場合はTopixにぶち込む事が最良です。ただ、そういった時は、Topixの重い動きより軽快な日経平均の方が効果高いので、先物とMarried putが資金効率からもよさげ。

先物嫌いは、平時とグダグダ相場は高配当ETF・1577でコア運用しつつ大相場が来れば、Topix ETFで短期サテライト、あとは、通勤時の吊り革広告と相談しながらサテライトをExitすれば、数少ない稲妻チャンスの (悪くても) おこぼれにあずかれそうです。

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戻って、上の結果では高配当が異常に良い。レポでは、


この理由は次のように考えられる。高配当利回り指数は組入銘柄を選定する際に収益性や財務体質も考慮する。また、配当性向が極端に高い“背伸び配当銘柄”を除外している。このため、指数はいわゆる優良企業を多く含むと考えられる。しかも、配当利回りが高いということは、株価が実力よりも低く評価された“真の割安株”である可能性が高い。このため過小評価された株価が修正される過程でキャピタルリターンも高くなったと考えられる。


思うに、基本に忠実な選定で分散してじっとしていればいいって話ですよね。ユニーク・リスクの影響をある程度下げる数を持てれば個別でも同じでしょう。

機関と違って個人は、例えばETF・1577の様に売買インパクトを考慮した制限を設定する必要がないので、銘柄選択自由度も比較にならないぐらいあります。そう考えると弱小個人はかなり優位ではなかろうかと。

これ言うまでも無く、資金と時間があり、市場平均との乖離をいちいち気にしない前提ですが。 (気にすると、世の中と同じ罠に嵌ってクソ株JCがオチ)


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8/03/2014

Pray towards the OCC

いつもながら株の話は特にないので、オプションの事でも。

配当 (分配) のあるアメリカンタイプのオプションで難儀な問題に、アーリーエクササイズ (早期権利行使) があります。売りも買いも同様です。

その事について、手持ち本でも触れてあります。



この本は、原資産を中心に据えたオプション、カバード・コール、キャッシュ・セキュアード・プットなどで必要ありませんが、一見の価値はあると思います。自分は、少しつっこんで知りたいと思って買って以来、ことあるごとに開けている、実務と理論のバランスがとれた良書です。(ジョンハル本より素人向き)

その中で、


 OCCはマーケットメイカーにのみ、取引日中にひとつのオプションに対してロングポジションとショートポジションをとることを許可しています。例えば、配当落ちの前日に100個コールを買い、同じコールを100個売れば、正味のポジションはゼロです。したがって通常であれば行使もできませんし、割り当てられることもありません。

 ところがマーケットメイカーであれば、取引終了後に買った100個を行使して株に換え、そして100個のコールのショートポジションを取るということが可能なのです。マーケットメイカーは、これを利用して配当落ちの前日にマーケットメイカー同士で大量のコールの売買を執行して、オープンインタレストの大部分を独占することができます。

 こうして、買った分を行使して株に換え、うまくいけば売った分のいくつかが割り当てられずに残り、配当をかすめ取ることができるというわけです。

~ 略 ~

 1)通常、コールを行使し忘れるのは個人投資家です。配当スプレッドは言わば、プロがその立場を利用して本来保護されるべき個人投資家のミスに付けこんで利益を上げる取引だと言えます。

 2)バイライトのポジション(株のロングとコールのショート)を取っている人にとっては、マーケットメイカーが配当スプレッドを実行することでコールが割り当てられる確率が高まります。  つまり、本来は配当分の収益をあげられたかもしれないのに、マーケットメイカーが大量の配当スプレッドを実行してオープンインタレストを独占することで、その収益機会がぶんどられてしまうわけです。

~ 略 ~


狡い気もしますが、MMとして普段努力しているんだからそれぐらいさせてやるよ、と言う事でしょうか。低ボラ環境下であっても気楽なタダメシとはいかないワケですし。


引用箇所のコラムがweb上で読めるのでついでにご紹介。
【最終回】個人投資家のミスにつけ込むことへの批判と メリルリンチの失敗 | ダイヤモンド社書籍オンライン


ま、配当 (分配) 絡みの時は、行使忘れの買い方は兎も角、ITMの売りっぱな個人も準備万端でフリーランチかもしれないとgfgf言ってる機関も平等で、ミンナ揃って聖地 (OCC) に向かって跪きお祈りする以外に手がないという事ですな。


*OCC = Options Clearing Corporation


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