2/04/2015

界隈の怪とETF

前提としてリターンは不可知、コストと銘柄分散が評価である場合に例えば、

  • VT , コスト 0.18% , 銘柄数 6,943 (指数 = 7,571)
     ↘
    VTI , コスト 0.05% , 銘柄数 3,796 (指数 = 3,805)
    VXUS , コスト 0.14% , 銘柄数 5,807 (指数 = 5,579)

サイトに挙がってるから買えるのかどうかは別の問題として、前提に沿った場合VTを推奨する理由は全くありませんし、褒められてお喜びもどうかと。本当はもっと分散出来て経費率下げれまっせ、それを言うのが壇上でのお仕事じゃありませんかね?



さて話を戻して。



  • KXI , コスト 0.48% , 銘柄数 99
     ↘
    VDC , コスト 0.12% , 銘柄数 100
    IPS , コスト 0.40% , 銘柄数 168


    番外
    XWSD , コスト 0.45% , Swap

VTの件もそうですが、ひと手間半額は業界の常識なんでしょうか?
それでも、もうKXIでいいよと思えるならば、XWSDで全ての手間を省いて気絶が良さげな気がする。


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2/01/2015

スマートベータとセクター

退屈しのぎにひとつ。

例えば、単純なPBRからのバリューとか、イコールウエイトがスマートかどうかは良いとして、敢えて (ベータと比べて) 高いFeeを払う価値があるのかどうか。ベータ (S&P500) より高いリスクで低いリターンの場合、価値なしといえるでしょう。


下のグラフY軸は分配金再投資でのトータルリターンからの年率、X軸はリスクです。

[2007.02.23 - 2015.01.31]



近年商品化した低ボラや最小ボラなどは、更に短い期間の結果になる都合上入れていません。それでもたかが8年弱の中期運用、そんな期間でリスクも何もわからないと言われればその通り。ですが、もしS&P500を選ぶのなら、比較ローリスクのVIGか、ハイリスクのRSPを選びたいところ。

余談、自分にはもう何年も前に色々と保有していた黒歴史があります.......ww



もう少し長い期間、15年の中長期運用から米国セクター別で見てみると、

[2000.01.03 - 2015.01.31]



USMVやSPLVなどでも金融セクターがまぁまぁのシェアを占めていますが、中長期のリスクでは決して安定感はありませんね。



なんぼUSが世界の中心とはいえ、グローバルで見ないのもアレなので期間は短いですが、

[2008.03.26 - 2015.01.31]



書くまでも無く。Consumer StaplesとHealthcare、あとはスパイスを好きに組み込むだけでリスクを下げつつ、期待リターンをほんのり上げても差し支えない仕上がりになりそう。あくまで相対的な意味ですが。


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1/12/2015

総和 ≠ 羅針盤

オープニング・ベルまで少し暇なので、前々から気になっていた事でも書こうかと思います。それは、長期 (超長期) 買い持ち運用での値幅獲りを実践されているブログで、時折記事になるVIXについて。

検索すると、古くはVIX短先ETFの1552がコクナイで買えるようになった頃がピークで内容は、先物の特性についての一部をクローズアップしているだけが殆ど。肝心のVIXについての説明は皆無ですね。

相場環境も凪となり随分と注目も減りましたが、未だチラホラ取上げられていたりします。

ただ最近は、商品の事ではなくVIX指数そのものを見て、相場動向の先を読むような解説?的エントリーが多いですね。20を越えたら買いのタイミング的に云々等々。中身が良く判らない (様な雰囲気を持っていらっしゃる) 方が、VIX = σ30 に何を期待 (参考) しているのか、読んでも理解出来ないのはここだけの話。

自分が思うに、そもそも長期買い持ちの買い場なんて、余程の限界集落で外部からの情報を得ない生活でもしていない限り、イヤと云うほどわかるとハズなんですけど......

------------

と、まいど脱線気味ですが、せっかく書き始めたついでに、世界中の参加者が出したプライシングの結果 (=VIX指数) を、たまには手を動かして出してみようと思います。

The CBOE Volatility Index - VIX®
Variance = σ 2 = 2 T i Δ K i K 2 i e rT Q K i - 1 T F K 0 -1 2

T:満期までの時間 (365日計算)
F:オプションマーケットが示唆するフォワード
K0:フォワード以下の最初の行使価格 (= At The Forward)
Ki:i番目のOTMのオプションの行使価格 (Ki > K0 はCall、Ki < K0 はPut)
⊿Ki:行使価格の間隔 ⊿Ki = (Ki+1 - Ki-1) / 2
r:リスクフリー金利
Q(Ki)

:

行使価格Ki のOTMのオプションMid値
Ki > K0 はC(Ki)、Ki < K0 はP(Ki)、K0 は (C(K0) - P(K0)) /2



VIX = 100 × T 1 σ 2 1 N T2 - N T30 N T2 - N T1 + T 2 σ 2 2 N T30 - N T1 N T2 - N T1 N 365 N 30



兎角ザツな性格で、Mid値の拾い出しが甘かったり、期間の扱いを日で丸めたりで、ええ加減過ぎるデータなのが毎度ながらいただけませんなぁ。。一応補足、上pdfのヘッダー左が第1限月で、右が第2限月です。

で、一体何が言いたいねん、との事ですが、、、


あれこれと考えて書くより、すぐそこに回答がありました。

VIXや日経VIは恐怖指数? | 九条清隆 相場観と金融工学

さて、こうして計算されたVIXや日経VIがどういう意味を持つかということです。

オプション市場の複雑な需給構造をたった一つの数字に集約して表現しているということです。

裁定残高や
信用残高に似たような性質の指標です。

この数字の絶対水準をたまに見ただけでは、多くを語ることはできません。

ひとつの数字に集約される前の、オプション市場全体の需給構造や、 過去からの相対的な比較や動きの癖などを理解してないとトンチンカンなことになってしまいます。



流石、オプションの先駆者たる的確さに頭が下がります。恐怖指数?ナニソレおいしいの?ぐらいしか思いつかない自分とは雲泥の差です。


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1/03/2015

御犬様 (2015 Dogs of the Dow)

今年もログしておきます。

2015 Dogs of the Dow


[ 2001年以降の御犬様一覧 ]

N/Y 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015
1 MO EK MO MO SBC GM PFE C BAC T T T T T T
2 EK MO JPM SBC GM T VZ PFE GE VZ VZ VZ VZ VZ VZ
3 GM GM GM T MO VZ MO GM PFE DD PFE MRK INTC MRK CVX
4 DD JPM EK GM MRK MRK T MO DD KFT MRK GE MRK INTC MCD
5 CAT DD SBC JPM VZ MO C VZ AA MRK KFT PFE PFE PFE PFE
6 JPM CAT DD MRK JPM PFE MRK T T CVX JNJ DD DD MCD GE
7 IP SBC HON DD C C GM DD VZ PFE INTC JNJ HPQ CVX MRK
8 SBC IP GE C DD DD DD JPM MRK MCD DD INTC GE GE CAT
9 XOM MRK CAT GE PFE JPM GE GE JPM HD MCD PG MCD CSCO XOM
10 MMM XOM T XOM GE GE JPM HD KFT BA CVX KFT JNJ MSFT KO

AT&TとVerizon Communicationsが不動のワンツー。個人的には製薬を欲しているので、PfizerとMerckが注目企業になりますね。



ものはついでに、ダウ平均 vs 御犬様連合で比較すると、

[2014.01.01 - 2014.12.31] [2010.01.01 - 2014.12.31]
補足としてDOD (ELEMENTSSM "Dogs of the Dow" Linked to the Dow Jones High Yield Select 10 Total Return IndexSM) はETNで無配、^DJIは配当考慮していないグラフです。^DJI = SPDRのDIAとして分配金を考慮すると、

  • 2014.01.01 - 2014.12.31では、DIA = 10.7% vs DOD = 11.18%
  • 2010.01.01 - 2014.12.31では、DIA = 89.9% vs DOD = 122.53%

となりますので、実際のリターン差はもう少し縮まりますが、まずまず悪くないと思えますね。

ただし、投機商品利用の悲しい性として、お高いFee分以上は確実に劣ります。自前で組める環境 (手数料・課税条件) であれば、そこそこ使える戦略と言えそうです。


12/23/2014

どうでもいい小ネタ

睡眠確保は譲れないので、寄り引けトレードをメインにしている都合、朝一布団でトレードの為に起きるかどうかスマホでチェックをするわけです。大体、夏時間はAM 4:00頃、冬時間はAM 5:00頃。

そのついでに頭の体操として、^RUTの1~3ヶ月程度のATMボラを計算してみたり (朝から何やってんだか) 。もちろん簡便且つ、短い期間なので考慮する項目が少ないBrenner - Subrahmanyam Formulaで。


σ atm  C∨P atm 2 π S T    C∨P atm ・・・ Premium 
     S ・・・ Underlying Asset Price


これを変形して、自分の思うIVから大体のプレミアムも出せて結構便利です。イヤまてまて、一体自分の思うIVってなんやねん。と、いう事はさておき。



オプションからもうひとネタ。

下端のLeaps Put Longで放置している、Wisdomtree DXJが、、、



何コノ分配金?為替ヘッジ益?


そこまではどうでも良いお話だったのですが、、、



ストライク・プライスをイジられるなんて。。朝起きてのっけから、ポルナレフ状態だったりするww


12/18/2014

おいくらほど?

チョット古いネタ。これはお安いペナルティですねぇ。


105億円の利益はどこから? | 九条清隆 相場観と金融工学

105億円はどこから出てきたかといと、そうした「一見完全に日経平均に連動しているように見えるファンド」保有者が被っているわけです 。ばかげているのですが、保有者が損をしていることを認識していないことが最大の問題なのです。

賢明な方々は一顧だにしないようで、この不都合についてブログ等の発信はありませんね。上の九条氏の苦言と反対に、そういった損失もキチっとトレース (HFの片棒担いで自作自演) しているので、大満足な結果という事でしょう。

それでも、低コスト追及の結果で行き着いた金融商品利用という意味で、気になるのはその乖離を忌避する代わりに払うコスト、ハテそれは如何ほどかと。

見当ったリテールが参加可能な投信と、上場投信(ETF)で5兆ぐらいの資産。統計データから投信全体で150兆程度の総資産として、リテールの5倍で25兆を日経平均連動型と仮定してみましょう。

そして、うはうはしたアレイオンで105億、その他諸々が更に105億ゴチになったとして210億とすると、

Extra Cost = 210 250,000 = 0.084%
10,000円あたり8.4円?

例えば低廉なコストから、SBIでは人気No.2とされている、ニッセイ日経225インデックスファンドのコストが実質年0.3024%という事なので、同ファンドのホルダーではこの件で、通常払う年間コストの½以上を負担した計算になる気が。

ま、仮定の仮定で、本当はもっと多いか少ないかわかりません。どっちにしても、各人そこそこの額をHFやコバンザメに鴨ネギしたんでしょうね。そう考えると、今後資産残高が伸びるであろう伸びきったゴム的なJPX日経400は、もっと高頻度に臨時配給があるんじゃなかろうか。


12/09/2014

GDPよりNFP

実はプラスでした的な、選挙用のダマシはなかったようですね。トークのプロ予測とは裏腹にw



円安と選挙期待で株価は反応せず、N225が18,000間近だそうで。自分的にはGDPよりNFPなんですが、それはまぁいいとして、今はどうなのかと単純に気になった次第です。


株価水準の考え方 | 山崎元「ホンネの投資教室」

このコラムで以前に、「投資を考える上で最も役に立つ数式」として、一定の率(g)で成長が続く将来のキャッシュフロー(初期値はE)を、一定の割引率(r)で割引現在価値に引き直した合計値(P)を与える公式をご紹介したことがある。Pを株価、Eを今期の一株利益と思って見て頂きたい(図1)。

割引率は、金利(i)とリスク・プレミアム(p)に分解できるので、簡単な変形から、益利回り、成長率、金利の三つの数字を与えると、その時の株価が含意するリスク・プレミアムを求めることができる。益利回りは、PER(株価収益率)の逆数なので、成長率、金利、リスク・プレミアムとPERの関係を考える事もできる。

P = E r-g r = E P + g p = E P + g - i

東証一部のPERが前期基準で18.3、予想で17.65との事 (日本経済新聞より) で間とってPER = 18として益回り5.56% 、リスクフリーレートを長期金利とした場合、今日時点で0.435% 。パラメータとして不足する成長率 (g) をどう見るか。


推定リスクプレミアムは成長率次第、市場の考えはどの程度を見積もっているんでしょうか。

  • リスクプレミアムが7%であれば、必要な成長率は1.88%
  • リスクプレミアムが6%であれば、必要な成長率は0.88%
  • リスクプレミアムが5%であれば、必要な成長率は-0.12%
  • リスクプレミアムが4%であれば、必要な成長率は-1.12%

現在値が効率的値付けされた結果として、リスクプレミアムを4~6%と見るのが一般的で、真ん中の5%を要求していたとすれば、ややマイナス成長予測ということになるんでしょうか。

ここから円安方向が継続した状態で、東証一部全体でのEarningsの改善が期待出来ないヨコヨコだった場合として。現在の0.435%の金利から変動すると、5%のリスクプレミアムの要求を満たすために、

  • 金利0.8%でPER16.9倍となり、株価-6.2%
  • 金利1.2%でPER15.8倍となり、株価-12.1%
  • 金利1.6%でPER14.8倍となり、株価-17.8%
  • 金利2.0%でPER14倍となり、株価-22%
  • 金利2.4%でPER13.3倍となり、株価-26.1%

この先にリスクフリー金利 (ここではJGB10) が0.0% 、さらにマイナス化すれば話は別ですが、よっぽど新政権が新たに期待を持たせない限り、この見方で考えればダウンサイドに魅力がありそうな気が。

ただ、ETFの日銀買いがあるので、というか、日銀 = 債券 + 株のロング、GPIF = 株ロング、外人 = 適宜調整。この3つでほとんど決まっているようなもんなので、割高安の判断なんて考えるだけ無駄ですね。