9/01/2014

休場日の思案

オプションを使う自分にはとても興味深い記事です。
BPのプットオプションが期限日前に権利行使される | マッタリ バリュー投資とカバード・コール

プット早期行使のタイミングは配当落ち直ぐ (下の青丸時点) に行われると考えていたのですが、今回の事例はちょっと違うみたいです。



満期が近くディープインザマネーであればデルタ (原資産が1動いた時にどれだけオプションの値が動くかを表す指標) が1に近く、現物のショート・ポジション + 僅かにオプションらしさが残っている状態。

そんなプット買い持ちポジションで行使を考える場合、権利行使で得るキャッシュとそれで稼ぐ満期時までの金利収益 > プレミアムかどうか、(X-S)erT > Premium であればと。

超ざっくりですが、Open時の(X-S)erT = 4.52、プレミアムは = 4.71。当然こんな短期で金利も何もなわけで、普通は有利になることもない。じゃあいったい何でですのん?と考えてみたところ、一つの妄想浮上。

(続きはお暇な方だけどうぞ)


8/16/2014

結局、基本に忠実なだけでは?

JPX日経400って、株主ATM指数上位のエクセレント企業のケツ蹴り上げるのと、それを理由に無理やりGPIF (と追随する年金) に買わす為のクオリティ指数モドキと思っているんですが (違う?)

と、丁度いいところに、


第227回 スマートベータをどう考えるか | 山崎元「ホンネの投資教室」

尚、JPX日経400は、銘柄選定基準やウェイト付けの考え方はあるが、最終的には人間が判断を行っているので、他のスマートベータ運用とは些か性質が異なる。最終的に人間が判断する事自体が悪いとはいえないが、完全にルールが明確な運用とは区別しておきたい。


判断が定量的でないって、何なのこの指数?
組入れ希望者はUnder the tableが出来たりするんでしょうか? (だったらAmadaが既にやっているかwww


インデックス運用派の人々は、現状のスマートベータ商品であれば、そう気にする必要は無いと思う。例えば、TOPIX連動のファンドを、JPX日経400連動に切り替える意味はない。しばらくは、高見の見物をしていていいと思う。


氏の事なのでこういう締めになるのは当然として、だから東証一部上場株のみ連動が現状最良って淋しいですねぇ。。知恵要らずのトータルストック物すらない、ガンホーとかミクシィみたいな時価総額大きいのに1本のファンドでBET出来ない先進国って、、全市場154位と205位を無視するのは買い上げられた順にホールドする事を是とするにはアレじゃないかと思う。

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冗談はこれぐらいに、スマートベータが変な呼び名という事は置いといて、たった20年でどうだったか、MSCIファクター指数でのレポから中々面白い結果を見る事が出来ます。
(下図出典:スマートベータは年金運用の救世主か - ニッセイ基礎研究所)


超過なり安定を狙うにはバリュー寄せがメイン、クオリティが唯一グロース。肝心のリスクとリターンは、


図表4の順位だけ見れば、何でもカチ騰げ大相場でTopixのパフォーマンスが良く映りそうですが、年率を考慮するとケタ外れに悪かった運用対象です。同レポP.3、20年間での累積収益率グラフで一目瞭然ですが、何を買ってもTopixのみ長期運用対象から除外すれば良かった事に。

逆に考えると、どうしようもないくらいの相場が続き、今回の様な官製相場が来た場合はTopixにぶち込む事が最良です。ただ、そういった時は、Topixの重い動きより軽快な日経平均の方が効果高いので、先物とMarried putが資金効率からもよさげ。

先物嫌いは、平時とグダグダ相場は高配当ETF・1577でコア運用しつつ大相場が来れば、Topix ETFで短期サテライト、あとは、通勤時の吊り革広告と相談しながらサテライトをExitすれば、数少ない稲妻チャンスの (悪くても) おこぼれにあずかれそうです。

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戻って、上の結果では高配当が異常に良い。レポでは、


この理由は次のように考えられる。高配当利回り指数は組入銘柄を選定する際に収益性や財務体質も考慮する。また、配当性向が極端に高い“背伸び配当銘柄”を除外している。このため、指数はいわゆる優良企業を多く含むと考えられる。しかも、配当利回りが高いということは、株価が実力よりも低く評価された“真の割安株”である可能性が高い。このため過小評価された株価が修正される過程でキャピタルリターンも高くなったと考えられる。


思うに、基本に忠実な選定で分散してじっとしていればいいって話ですよね。ユニーク・リスクの影響をある程度下げる数を持てれば個別でも同じでしょう。

機関と違って個人は、例えばETF・1577の様に売買インパクトを考慮した制限を設定する必要がないので、銘柄選択自由度も比較にならないぐらいあります。そう考えると弱小個人はかなり優位ではなかろうかと。

これ言うまでも無く、資金と時間があり、市場平均との乖離をいちいち気にしない前提ですが。 (気にすると、世の中と同じ罠に嵌ってクソ株JCがオチ)


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8/03/2014

Pray towards the OCC

いつもながら株の話は特にないので、オプションの事でも。

配当 (分配) のあるアメリカンタイプのオプションで難儀な問題に、アーリーエクササイズ (早期権利行使) があります。売りも買いも同様です。

その事について、手持ち本でも触れてあります。



この本は、原資産を中心に据えたオプション、カバード・コール、キャッシュ・セキュアード・プットなどで必要ありませんが、一見の価値はあると思います。自分は、少しつっこんで知りたいと思って買って以来、ことあるごとに開けている、実務と理論のバランスがとれた良書です。(ジョンハル本より素人向き)

その中で、


 OCCはマーケットメイカーにのみ、取引日中にひとつのオプションに対してロングポジションとショートポジションをとることを許可しています。例えば、配当落ちの前日に100個コールを買い、同じコールを100個売れば、正味のポジションはゼロです。したがって通常であれば行使もできませんし、割り当てられることもありません。

 ところがマーケットメイカーであれば、取引終了後に買った100個を行使して株に換え、そして100個のコールのショートポジションを取るということが可能なのです。マーケットメイカーは、これを利用して配当落ちの前日にマーケットメイカー同士で大量のコールの売買を執行して、オープンインタレストの大部分を独占することができます。

 こうして、買った分を行使して株に換え、うまくいけば売った分のいくつかが割り当てられずに残り、配当をかすめ取ることができるというわけです。

~ 略 ~

 1)通常、コールを行使し忘れるのは個人投資家です。配当スプレッドは言わば、プロがその立場を利用して本来保護されるべき個人投資家のミスに付けこんで利益を上げる取引だと言えます。

 2)バイライトのポジション(株のロングとコールのショート)を取っている人にとっては、マーケットメイカーが配当スプレッドを実行することでコールが割り当てられる確率が高まります。  つまり、本来は配当分の収益をあげられたかもしれないのに、マーケットメイカーが大量の配当スプレッドを実行してオープンインタレストを独占することで、その収益機会がぶんどられてしまうわけです。

~ 略 ~


狡い気もしますが、MMとして普段努力しているんだからそれぐらいさせてやるよ、と言う事でしょうか。低ボラ環境下であっても気楽なタダメシとはいかないワケですし。


引用箇所のコラムがweb上で読めるのでついでにご紹介。
【最終回】個人投資家のミスにつけ込むことへの批判と メリルリンチの失敗 | ダイヤモンド社書籍オンライン


ま、配当 (分配) 絡みの時は、行使忘れの買い方は兎も角、ITMの売りっぱな個人も準備万端でフリーランチかもしれないとgfgf言ってる機関も平等で、ミンナ揃って聖地 (OCC) に向かって跪きお祈りする以外に手がないという事ですな。


*OCC = Options Clearing Corporation


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7/11/2014

孫の手を欲する

またまた拡充されていますね。

生活必需品セクターファンド XLP がオススメ(KXIとの比較)


あるとないとで環境に雲泥の差は確かにあるでしょう。だがしかし、

XLPだけでは商品運用の華である (加重の方法がとってもアレなのは兎も角、盲目的に) 銘柄分散がぁ.....

不足のお手当てとしてPowerShares PSCC (Cons Staples Small-Cap , ER 0.29% 20銘柄) が買えてもVDCの6割の銘柄数でしかない。そしてPSCCを買う手段はコクナイネット証券にはない。

[ VDC vs XLP ] [ VTI vs SPY ]

比較に市場平均を並べてみましたが、概ねMid以下の作用がその差になっている模様。

そこからも、リテール相手でやるべき事はVDCを買える環境、否、Vanguardの全ETFを店の棚に揃える事でしょう。もっと欲を言えば根本にあるMutual fundがスプレッドを考慮すれば一番いいわけですが。

1万ドル単位で買う人も多いだろうし、Investor SharesのみならずAdmiral Sharesの両方で。そんな世界になれば、現状のままであれば和製パッシブ・ファンドは必要なくなりますから、そんな夢物語があったとしても既得権者のチカラで霧散する事請け合い。


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戻ってカイガイETFの話。

Vanguardでは不便で、機関が好むSPDRセクターETFが最良だろう使い方はCsp&Ccです。S&P500 (SPY) やRussell2000 (IWM) ほどでは無いにせよ、特に金融 (XLF) やエネルギー (XLE) の出合いはまずまずあります。

それを上手く利用し、バックテストか閃き予想か、はたまた罫線屋さんとCWI信者の様なチャート分析なのかは各々として、カバード・オプションが出来れば、良いと思うセクターを自分で選びつつ、超過収益を期待したり、外れたとしても多くの期間でリスク / リターンを改善出来ると。

何もかもタラレバですけどね。


7/06/2014

弛んだ褌

こんな環境でVIX拾っている阿呆とは、、、、はい、私の事ですww


(赤 = 主だった外的刺激、水色 = Average、緑 = Median、薄緑 = Mode)

先月からボチボチと始めています。屑玉扱いで事無きで良し、有事でも良し程度の作用力を期待しているので、これで収益悪化しないよう、金や債券のクレジット・スプレッドでコスト調達しつつ暫く組入予定。今の低位安定も中東問題次第では、一時かもしれませんが平均値まで期待出来そうな気がしていますがどうでしょうね。


折角きっかけが出来たので、データを集めて色々調べてみると中々面白い指数です。今年下期はVIX使いになるべく時間を割いていこうと思います。


6/24/2014

24時間戦えますか?

今月は疑問符月間ww

CBOE Futures Exchange Set For June 22 Launch Of 24-Hour VIX Futures Trading

既にな話みたいですが、今朝気付く鈍感さ。

世の中はめまぐるしく変化しているんですね。ふと気が付くと、WisdomTreeのDFE (WisdomTree Europe SmallCap Dividend Fund) も日本で買えたりもしてますし。


6/18/2014

先回り出来るか?

投機家をはじめ、投資家にとっても一切タメにならない当ブログ、おかげさまでアクセスの節目を越えました。何となく続けていく所存ですので、今後とも宜しくお願い致します。


では早速、
山崎元「ニュースの深層」 | 「国内株式22%」なら日経平均2万円も。GPIF運用見直し後の株価.....

とっくにお詰になってる巨象が何なされようがお好きにすればぁ?な話です。受取世代を無視すれば、いっそ解体し支払額比例で払い戻して、差損の場合は損益通算の長期適用特例でも作れば、皆自己責任でハッピーではなかろうかと。払い損も今なら先送りよりマシでしょう。

個人的な感想はいいとして、山崎氏は括りで、

株式の価値が改善するような変化が十分伴わない限り、需給による株価上昇は一時のものだ。安倍政権や、消費税率引き上げを実現したい官僚集団にはそれで十分かも知れないが、投資家は、GPIF効果による株価上昇を信用してはならない。

「GPIF効果があれば、利食い売りの足しに使え!」というのが、筆者から一般投資家向けのアドバイスである。

利食いですかぁ。と、最大機関が行う正しい運用のベンチマークは、国内株はTopixで外国株はMSCI Kokusaiと思うので、適正な先回りが収益の肝になりそうです。ついで、レポから、ベンチマーク通りに運用していると仮定すると増額前の現在、



表は、運用額 (内外株割り当て合計) の概ね50%を占める銘柄です。178銘柄で50%のウェイト。えーと、全銘柄で約3000ですよね?これ、巷で喧伝されている良く分散された正しいポートフォリオでしょうか。セクターは分散されていますが、株券印刷業なんかも含まれているし微妙じゃなかろうか。。。


本題に戻れば、中身が微妙でも何でもいいんです。買いの主体が一頃活躍した日銀のプット・ライティングから官製無闇相場に変わっても、ネ動きの主体は変わらずガイジンさん。と来れば、我々がやる事は自ずと見えてくるってもんです。